たからもの
自然
ジオパークの石
小さな生き物たちがせっせと働く目線の向うに、
大きな石がデンと構えた神社があります。
木滑新の八幡神社で、関所のすぐ前です。
この大石が何なのかが、こころを捕らえて離さない。
ざっと見ても周囲は10メートル近く、高さも2メートルはある。
石によじ登るのも一苦労という感じ。
その頂には穴がうがたれ、どうやら神社の旗竿を挿すようです。
石積師の明地さんにお会いしたとき、待ちかねて聞いてしまいました。
明地さんは笑いながら
「ありゃアブラトムロちゅうて、戸室石でなかなか硬い石や」。
はるかはるかの昔からこの場所にあり、白山の噴火で生まれた安山岩という。
石の表はこころなしかツルツルと光っている。
1000年も2000年もの昔から、おそらく「なんじゃろかなぁ」と
気になった人が手でペタペタとしてきたのでしょうね。
アブラトムロって言葉の響きも、なかなかにジオパークではござらんか。