山笑いー木滑な時間ー
2011年06月29日 水曜日そのほかcomments (0)
必殺アイテム!
私達は、なめていました。

完全に。

このお方のお力を。



そうです!

シャベル!!!!

これは、子供が土遊びをする時にだけ

活躍するものだと。

完全に、なめていました。

ここに、深く、謝罪いたします。


この、シャベルが大活躍する機会がやってきました!

大豆の移植です。



大豆は、芽が出てくる時期、

山鳩などに、その芽を食べられてしまいました汗

さらに、一つの穴に2,3粒の大豆を蒔き、

発芽させているのですが、

発芽率は100%ではないので、

芽が出ないこともあります。


それらを想定して、

畑の隅に、いくつも余分に種をまいておいたのです!

それらを、掘り起こし、植え替え!四葉



シャベルって、便利ですね~

掘り起こしていますと、

いろんなお方が出現してきました。



土の中で眠っていた、ワインレッドの

麗しいお方。

そして、丸まって、眠っておられた、

こんな方も。



色んな生き物が土の中に、住んでいます。


そんな我らの畑ですが、

大豆の芽を食べられてしまったところや、

虫にやられてしまって、野菜が育たなかったところなどに、

穴を掘りまして、



成長した大豆の苗を植え替えです。

その苗の根ですが、



粒々が、いっぱいついています!

根粒と言って、この中には、

根粒菌という菌がいます。

その菌が、窒素を土のなかに溜め込んでいるのです。


窒素は、植物の成長に

必要となる大事なもの!


畑に必要となる三要素である、

リン、カリウムと並んで窒素があります。

その窒素を、大豆は土中にためこんでくれています花

そして、他の植物が育つのも、助けてくれるのです!

ありがとう、大豆さん!



縁の下の力持ち、大豆さん、

私達の畑を元気にしてくださいー!!パンチダッシュ



2011年06月19日 日曜日そのほかcomments (0)
木滑PJ田んぼ 回想録
「釜の上」の我々の田んぼ。



最初は、少し心配だった稲ですが、

しっかりと活着し、シュッと背筋を伸ばしたように、

ピンとしてきました音符音符



その田んぼの、以前の姿をご紹介。

本日は、どうか、

わたくしの回想録に、お付き合いくださいませ。



時はさかのぼり、昨年の秋。



少しわかりづらいですが汗汗

ススキでツンボリを作っている奥の土地が

今現在、田んぼになっている場所です。


小さいですが、木々が生い茂り、

昨年までは、この場所も、牛さんたちのお庭で、

たくさん草を食べていましたうし四葉


ウド小屋第一号の、枠組みになっている木も、

この場所に生えていたものです。




この場所を、田んぼにしたい。

それが、木滑里山保全プロジェクトが発足した、

昨年9月からの、私達の夢でした。

しかし、道のりは、長く、険しかったのです!!


2011年4月16日の時点で、



うず高く雪が積もっております。

昨年から今年にかけては、積雪が3メートルもあり、

4月の頭まで、釜の上は、一面雪の世界でした。

4月1日で、この状態!雪




雪が積もっている状態から、

この土地の整備は始まったのです。

抜根作業を、重機を使ってするのも、大変な作業!

どかされた雪たちが、

積み重なって山になったのを溶かすため、

雪を散らす作業も、一苦労!汗汗



男性諸君が、力を見せてくれました!

そして、無事に土地が平らになった時点で、

土の状態をチェック!



穴を掘って、土の温度を調べます。

自然栽培をするにあたり、土の状態を

知ることは、とても重要。

手探りの私達の、初めての農業ですが、

小さな小さなことの積み重ねです。



そして、ここに、問題発生!!!!!



なんと、40年も使われていなかった土地のため、

水路が確保できないという危機的状況!

パイプを見つけるのにも一苦労。

見つけたパイプの中に伸びた根っこを

ひっこ抜くにも一苦労!汗汗


そして、なんと、田んぼの命であります、

水が流れるそのパイプが、断絶されている、という

新たな事実が発覚。

もう、これは事件です。


この時の、様々な苦労は、話すと涙が出るので、

私達の胸にソッと、秘めておきます。

ということで、四苦八苦して、この問題をクリア!パンチパンチ



そして、木の根が抜かれたことで、

土地が、低いところ高いところマチマチうさぎ汗

田んぼをするには、平らにしなければいけません。


スコップで、高いところから低いところへ

土を投げ入れます。

泥まみれ、全身筋肉痛の日々が始まります。


いやいや、そんなこと言ってられません。

昔は、みなさん、全部手作業だったのだから!!

先人のパワー、凄まじいです。

だって、弥生時代から、農耕は始まっていたのだから!!!



「古事記」にもありますように、

この日本は、

「豊葦原の瑞穂の国」

なのです。

何千年も昔から、人間は、美しい田んぼを作るため、

おいしいお米を育てるため、

こんな作業を繰り返してきたのですね。


時代を、飛び越えてしまう程の

先人の記憶をたどる回想録になってしまいましたダッシュ

失敬、失敬ダッシュダッシュ


時は現代に戻りまして



谷端さんに、トラクターで土地を起こし、

最終的にならしてもらいました。

現代テクノロジーの本領発揮です。

弥生人から見たら、魔法です。


そんなこんなで、色んな作業を重ね、

春の山笑いを迎えることとなったのです。



当日は、雨にも関わらず、

本当にたくさんの人が参加してくださいました。




2011年5月22日。

私達の夢が、みなさんの力によって叶った日です。



集落のおばあちゃんに、手植えの仕方をならって、

いろんな人が木滑という一つの里山に集まって、

みんなで笑いながら、苗を土に植える。



本当に、本当に、嬉しい光景です。

この光景は、日本全国で繰り返されてきた光景です。

現代は、機械での作業になり、

田んぼの作業も、少人数で、効率よく進みます。

でも昔は違いました。



よざえもんのおばあちゃんは、教えてくれます。

「昔は、みんなの田んぼを順番に作ったんや。

今日は、うちんとこ、明日は、あそこん家の田植え。

毎日、毎日、田植えや。」

「ほんとやよ~。昔は、みんなで力合わせて

やっとったんや。大変も何も、やらんなんいかんもん!」

と言って、いつもの明るい声ではははーと笑います。





今は草が生い茂っていますが、

昔の釜の上は、山の裾まで全てが田んぼだったそう。

賑やかに、みんなで力を合わせて、

声を掛け合って、食べるものを育てていたのですね。



全ての土地に、歴史があります。

50年前の今日も、この土地には、

多くの人がいて、汗を流して、

声を掛け合い、笑っていたのでしょう花

もしかしたら、もっとずっと前から。

その歴史を紡ぐのは、私達、現代を生きる人間です。



山笑いでは、そういう、歴史を紡ぐ、

昔ながらの田んぼ作りができたのではないかな、

釜の上も、もっともっと田んぼが広がればいいな 四葉四葉

膨らむ想いを、抱えつつ、

感動に浸るのも束の間。


「大変なんは、これからやよ~」

という、念の十分にこもった言葉を、

多くの方々から頂き、

現在は、その言葉の重みを知る日々であります。。。。


(その想いを綴ったブログはコチラ。)


現在、日本では、過疎高齢化社会の変化で、

どんどん耕作放棄地が広がっています。


かつては、人が山に適度に手を入れる事で、

環境のバランスを保ち、

持続可能な社会というものが保たれていました。


自然を大切にした、そして、みんなで協力していた、

里山の暮らしに、人間が本当に必要なものとは何か、を

考えさせてもらっています。



そして。

この場所を、田んぼに戻すにあたっては、

本当に本当に多くの方々の協力と、熱い想いがありました。

ド素人初心者の私達に、色んな事を教えてくださる大勢の方々。

木滑の諸先輩方達はもちろん、他の地域の方々も。

そして、山笑いで一緒に手植えをしてくれたみなさま。

この田んぼを作るのに、

携わってくださった皆々様一人一人に、心から感謝です。



みなさまの想いを受け止めまして!にわとり

我々プロジェクト一同は、食の安心・安全、

いろんな生き物の間のバランスを大切にした

自然栽培で、おいしいお米を育てられるよう、

頑張っていきます!!!パンチパンチダッシュダッシュ


おサルさん達とは、戦わなければならないのですが汗汗

どなたか、良いアイデアがありましたら、アドバイス下さい!



長くなりましたが、

わたくしの回想録にお付き合い頂きまして、

ありがとうございました!!!花花










2011年06月17日 金曜日そのほかcomments (2)
東京旅
先週末、木滑を離れまして東京へ行ってまいりました。
もちろん、お勉強です音符

永田町の国会議事堂近くにある憲政記念館にて、シンポジウムに参加してきました太陽
その名も「とことんオーガニックシンポジウム2011」(詳細はこちら)。



今まで、日本における、生産から消費までのオーガニックマーケット(有機農産物市場)について詳しい調査はほとんどされてきませんでした。
今回はその報告とオーガニックに関わる様々な分野の方々の講演、ディスカッションなど盛り沢山の内容でした。

日本では全農産物に占める有機農産物の割合は0.18%に留まっています。
また、有機農産物のヘビーユーザーは消費者の1%しかいないため、生産、流通業者はその人たちを相手にするとリスクが高くなってしまうから、店頭に有機農産物を置けない状況にあります。
消費者が変わらないといけない部分もありますが、生産、流通業者がいかにうまくマーケティングするかにも問題があるようです。

今回の震災によって誰もが「食」に対する意識が変わったと思います。
これを転機に生産、流通業者は有機農産物の必要性を問い直し、消費者に安心、安全な食べ物を供給していただきたいです。

また、日本の消費者が有機農産物を購入する動機は利己的要因が強いそうです。

アメリカ型 - 利己的要因(健康、安全)
ヨーロッパ型 - 利他的要因(環境保全、農業振興)

この違いは国の政策によるところも大きいと考えられます。
【EU:環境直接支払い制度(農村振興政策)】

お次は南青山にあるプリズミックギャラリーにて「STUDIO‐L展」(詳しくはこちら)に行ってきました。



先日TBS系「情熱大陸」にて紹介されていました。
(自分は見損ねましたが汗

大阪・梅田を拠点とし、「コミュニティデザイン」をテーマに全国を飛び回るプロジェクトチーム。
外部から地域に入って、活性化のお手伝いをしています。

「離島」、「公園」、「里山」、「病院」、「お祭」、「ダム」、「商業施設」、、、

色々なものが対象になります。

どんなプロジェクトも「地域が抱える課題」をちゃんと把握することが大事であるとスタッフの岡崎エミさんはおっしゃっていました。
最初、地域に入るときは変な目で見られるのが当たり前で、それから徐々に溶け込んで仲良くなっていき、色々と会話をする中で個人~地域全体が抱える問題点を見つけ出す。
細かい部分まで課題点を見つけ出し、地域の人の些細な気持ちを理解するにはやはりコミュニケーションが非常に大事になってきます。


今回の東京は刺激&リフレッシュな旅となりました。
お休みいただきました四葉
ありがとうございました音符